2018年4月23日月曜日

呼吸筋は随意筋?不随意筋?

最近考えていることで、随意筋と不随意筋について触れたいと思います。

随意筋、不随意筋とは?
随意筋とは自分の意識で動かす筋肉のことです。
不随意筋は反対に、自分の意志とは関係なく無意識に動く筋肉のことです。心臓の筋肉や内臓がそれです。
ふと最近、疑問に思ったことがあります。
  • 重症筋無力症による筋力低下は随意筋に現れる。
  • 症状が悪化すると呼吸筋の麻痺をおこし、呼吸困難が起こることがある。
上記の2つのことは、皆さんもご存知だと思います。
でもちょっとおかしくないですか?
ここで疑問になるのが、呼吸筋は随意筋なのか?ということです。考えてみれば、呼吸動作は意識、無意識、どちらでもできます。

意識的な呼吸動作
水の中に潜る場合、息を止めようと意識をすれば止めることができます。また、ラジオ体操や緊張をほぐす場合などに行なう深呼吸は、意識をすることでできます。ロウソクの炎を消そうと意識をすれば、「ふーーっ」と息を吹きかけることができます。

無意識的な呼吸動作
普段の呼吸は無意識に行われています。言うまでもなく、寝ている間も食事をしている間も、呼吸は止まりません。眠気を感じた時に出るあくびは、無意識の吸気動作です。くしゃみ、咳は、瞬発力を伴って、大きく強い息を連続して吐き出す無意識の動作です。

最後に
重症筋無力症は随意筋が侵される病気といいますが、呼吸筋が随意筋だとしたら、なぜ私達は無意識(不随意)に呼吸をしているのでしょうか?
呼吸筋が随意筋でも不随意筋でもないとすると、症状が現れる箇所は、随意筋も不随意筋も無関係になります。こうして考えると、呼吸筋に重症筋無力症を知るヒントが有るような気がしてきます。
随意筋、不随意筋という二元論でこの病気を捉えると、呼吸筋に現れる症状の説明がつかないのではー、と感じるのは私だけでしょうか。