2018年8月22日水曜日

食事は引き際が肝心だな。

食が細り、すぐに満腹
夏に食べる冷たい素麺。美味しいですよね。二束(2人前)くらいの素麺なら数分で平らげていましたが、最近は食が細くなり、1束(1人前)を食べるとピタリと箸が止まり、満腹感で苦しくなります。年令を重ねるに連れて、満腹になるのが早くなった気がします。

柔らかくても咀嚼に疲れる
体調が良くない時、素麺を柔らかめに火を通しているにもかかわらず、咀嚼に使う顎や頬の筋肉、麺をすする時に使う口の周りの筋肉に、1人前を食べたあたりから脱力が現れてきます。食べ物の硬さではなく、筋肉を繰り返し使うことで、脱力が現れるのでしょう。眼瞼下垂が現れやすいのは、筋肉への負荷よりも、まばたきという反復運動が症状を誘引していることを改めて理解できます。こういった反復運動と並行して、満腹感も症状を誘引していると思われます。まだまだ食べたいという気持ちとは裏腹に、脱力で顔の周りがだるくなると箸が止まり、盛り付けた素麺を見てなんとも言えない嫌な気分になります。「ああ、またか。やっぱり駄目だ。」と、うんざりします。

柔らかければ美味いのか
テレビのグルメレポート番組などでは、肉料理を食べたレポーターが、「柔らかくて美味しい。」とよく言っています。思わずテレビに向かって、「柔らかければ美味いのか。」と、突っ込んでしまいます。硬い肉でも美味しい部位はたくさんあります。シャキシャキ、パリパリ、コリコリ、という表現があるように、これは他の食べ物にも言えることです。美味しさと柔らかさはイコールではないと思います。

食事を楽しくするために

  • 食べる動作は脱力が現れない範囲
  • 嚥下が無理なくできる
  • 胃腸に負担がかからない

と言った条件を満たせば、柔らかくない食べ物でも楽しむことが出来るかもしれません。
その他にも、歯ごたえ、舌触り、弾力感、口溶け、喉越しなど、バラエティに富んだ食感は食事を楽しくする上でとても重要ではないでしょうか。

すするという食べ方
2人前の素麺を無理して全部食べようとすると、頬や口が重だるくなり、すするのが面倒になります。卵黄やごま油で滑らかさやトロミを加えたくなるのは、すする力が落ちていることの現れなのでしょう。
さて、日本人の麺類をすするという食べ方は、外国人から見ると下品な食べ方に見えるようで、ズルズルと音を立てて食べるのは気味悪く映るようです。しかし、それは誤解です。日本では麺類をすする行為は不文律としてありますが、他の料理をすすることは、なぜかお行儀が悪いとされています。例えば、カレーライスをすする行為を許す日本人は多くはないでしょう。
この食べ方は、麺に絡んだ出汁やスープを空気と一緒に口に吸い込み、香りや風味を鼻から抜きながら味わうという意味のある、麺類特有の食べ方です。ですから、お行儀が悪いわけではないのです。日本に来て、ラーメンをすすらずに食べている外国人は、むしろ味わいを損ねているかもしれませんよ。

もう少し食べたいで止める
素麺は1人前をササッとすすり、もう少し食べたいけど止める方が楽しく食べることができると思いました。素麺に限らず、脱力が現れる前に食事を止めることができれば、食事を楽しいものに留めておくことができそうです。心と体が喜ぶ、食事の引き際を意識することが重要です。